食材の急速冷凍技術を活用しながら、夕食に見合う惣菜とごはんをワンセットにし、それを一週間分レシピを変化させたものを冷凍惣菜宅配として売り出して数年になる。初回は一週間分半値などおのキャンペーと電子レンジで解凍すれば食卓を飾ることができ、味も結構「いける」と普及が加速した。 だが、家庭の冷凍庫の大きさをイメージし、小さいトレイのなかに種々の惣菜を押し込んだの食事を毎日面前に並ぶと、飽きてくる。この飽きに答えようと食材を絞り込んだ冷凍惣菜宅配が出て来ているので紹介したい。当然発注先を固定すると飽きが出るから、次のものを探す手間を惜しんではならない。
冷凍宅配惣菜の献立
初期の冷凍惣菜の献立は顧客の栄養と味の趣向を満たし、食べ残しの出ないようにと肉や魚や野菜を細切れにトレーに押し込んでいた。それでは顧客がすぐ飽きるので、例えば一週間の注文なら魚中心、肉中心と献立にバラエティーを与えてきているが、長期間顧客を維持することが難しい。 そこで大量受注にはならないが、食材ジャンルを絞って惣菜宅配を行う、新ジャンルともいえるビジネスモデルが出てきたのである。ただ、これもルーツは地域生協さんがハンバーグのような単品の冷凍惣菜宅配ビジネスを手掛けて来ていたので、革新的とは言えないのでしょう。ついでながら、地域生協さんの単品冷凍惣菜をお試しください。ものすごい数ですので、カタログで選ぶのも大変です。又生協さんが外部調達したものが多いので、味と値段がバラバラなことも承知しておいてください。我が家は大いに活用しています。近畿の生協さんを紹介してきます。
カタゴリー分けされた冷凍惣菜宅配
時には肉を食べたい、魚にしたいが日頃の食欲です。筆者の知るところではだいたい以下のジャンルが立ち上がっているようです。すなわち、魚、肉、中華料理、おせち等です。 *「おせち」は10月に入ると一斉に予約のチラシや広告がばらまかれています。超高級食材が冷凍おせち広告に並んでいます。本物おせちと冷凍おせちの評価が対等となれば、来年からは何時でも冷凍ではあるが「おせち」が食べられることになりますね。いいことでしょうか。 *「中華料理」は冷凍惣菜に先行して八宝菜や麻婆豆腐などで密閉パックが出回っていました。冷凍惣菜業に広がってくるか注目惣菜ですね。 *「肉」は牛肉・豚肉・鶏肉だけではなく多々ありますが、豚・鶏肉以外は総じて高価になり、いわゆる高級品となります。冷凍惣菜として出回っていますが、未だ普及品とは言えません。ただし、遠距離輸送や長期保管のための低温急速冷凍は広く採用されています。 *「魚」は惣菜の一部食材として顔をだすが、冷凍惣菜宅配事業で魚を前面に出したアピールは目立たなかた。ファミレスや食品会社も魚を前面に出しにくい理由があるのだろう。レシピや味付けに困難さはないであろうが、腹にこたえる量の魚を投入するには原価では厳しいであろう。
魚を前面に出した冷凍惣菜宅配紹介
山陰米子の「松乃江」さんを紹介します。日本海の新鮮な魚を料理し冷凍惣菜として宅配してくれる老舗の店です。一般的な冷凍お惣菜は肉や魚や野菜やといろいろな食材が組み込まれているので、ひとつ一つがこま切れサイズになりがちです。魚を中心になれば魚に適した味付けと煮つけが可能だし、大きな魚の料理を味わえます。是非以下をお試しください。魚の日を作られるとよいと思います。
ついでで恐縮ですが、北海道漁連の北海道海産物の冷凍宅配をご紹介します。些か値段ははりますが、現地で食するのと何も変わりません。おいしいです。秋に入れば北海道産海産物は本物です。
おわりに
冷凍お惣菜宅配の事業は新規参入が以前盛んである。品質が評価され普及が進んでいるのであれば喜ばしい。あるいは夕食作りが面倒でインスタントラーメンでごまかしていたのを冷凍お惣菜宅配に切り替えたのであれば栄養バランス上も喜ばしい。 今回はお惣菜宅配の献立が多様になってきた事例としてお魚食材中心の冷凍お惣菜宅配をご紹介した。日々献立が変化すれば、時に当たり外れがあるにしても心を豊かにさせる。家庭料理が基本だが、その穴埋めに多様な冷凍お惣菜宅配をご活用ください。