メッセージ
家庭の食事は、食材（農産物原料）を加工・加熱・味付けを自力で行い楽しむのが慣例だったが、今や食材加工品を店舗購入することやお惣菜までも姿・味を維持しながら宅配してくれます。この食事事情の変化を惣菜宅配を中心に把握し、活用すべきことと注意すべきことを紹介します。
惣菜の宅配を可能にした急速冷凍技術開発
昔は寿司屋さんに料理一式の配達を頼んでいました。人手不足の今でも続いていますし、ピザパイ宅配も可能ではあります。この配送方式は保存時間が限定されす。冷蔵保存しても２日でしょう。味も落ちてきます。惣菜など料理品の配達の壁である味の劣化を防止し、鮮度の維持を実現する技術として、すなわちお惣菜のお取り寄せシステムとして開発されたのが急速冷凍技術です。
食材を冷蔵庫で普通冷凍すると氷結晶生成温度帯（零下１～５℃）で、食材細胞内の水分が氷結し始め、氷が膨張して細胞膜を破壊します。その結果食材の味成分や栄養成分が漏出しまい、本来の食材の味が失われます。その防止に細胞を超音波や電磁波で振動させながら冷凍する技術が開発され、冷下40℃までも冷やされた生鮮食材が味も変わらず保存されています。日本食材がフランスのレストランへ送られるのはこの技術のおかげです。 こうした技術が、味にウルさいお客様が多いお惣菜消費者に向けて、お惣菜お取り寄せシステムに適用され始めた背景です。デパ地下の惣菜売り場の活況を日本隅々にまで浸透させようとする大きなビジネスチャンスを生まんとしています。
お惣菜お取り寄せに心がうごかされたきっかけ
我が家は年金生活者の老夫婦住まいですが、古き日本の家族を慣習を引き継ぎ夕方の食事の準備は妻と決まっています。夫が変わろうにも技術・技能が蓄積されていません。当然の帰結として新たな、新鮮な食事を楽しもうとすれば、妻に負担がかかります。それが不満であれば、外食に出かけなければなりませんが、「ほんとに美味しかった」と言える機会にはなかなか出会えませんし経済的負担も無視できません。そうこうするとだんだん料理に手抜き出てきます。栄養バランス上も心配になります。
ふと目に止まった右上図のような新聞チラシに夕食惣菜一週間分、初回半値の広告が目に止まりました。随分廉価なんで発注しました。典型的な冷凍お惣菜お取り寄せです。電子レンジで解凍できる何種類かの料理の組み合わせでしたが、少々のアルコールとみそ汁を添えてまずまずの夕食となりました。
お惣菜お取り寄せの横展開
１．トライ＆エラー 初めてのお惣菜お取り寄せは新聞チラシからの発注でしたが、惣菜供給・保管のシステムが基本的には機能しているなと判断できました。今回は惣菜の組み合わせをメーカー任せで発注しましたが、適切なネットサイトを使えば単品を何種類か指定し、受け取り後保管すれば夕食のテーブルをデザインすることできます。これは単身赴任のビジネスマンで出張・残業等買い物時間をうまく作れない男寡には、健康維持のためにも、有効な手段であろうと言えます。夕食お惣菜お取り寄せを展開している事業者は今や多々あります。以下一例ですが、ご参考にしてください。
２．献立は変わります。 食材の不作幸作や価格変動に顧客の人気不人気で夕食お惣菜製造者は献立を変更することがあります。面倒ですが、きめ細かく契約を変更し夕食の楽しみを崩さないようにしたいものです。 献立変更時や新たな商品シリーズを発表すると、初めての人は一週間分半額などの販促を打ち出します。 これも遠慮なく活用し、冷凍庫に備蓄できるのも冷凍惣菜の特徴です。 現状の献立と単価はほぼ大量販売を意識した、いわゆる大衆価格ですが、そろそろ高価格・高級に特化したビジネスも登場してきています。以下がその例です。時にに試されるのをお勧めします。
３．ネットでは味のコミュニケーションは難しいことを忘れないように いわずものですが味をデジタルで伝えるのはまだ難です。自分で料理し自ら培った味覚を宅配惣菜の味で乱されていけません。常に意識すべきでしょう。
あとがき
最近普及してきた急速冷凍技術と冷凍保管・物流システムを活かしたお惣菜お取り寄せのシステムは健康な食生活の維持のためにも活用すべきでしょう。惣菜供給者はスーパー、コンビニ、ファミリーレストラン、大手食料品企業など多様です。その多くは食材に手抜きはなさそうですが、製造メーカーと発注者が好みの味で合意できるかは基本的な課題があること人認識をしておいていただきたいものです。ここにトライ＆エラーの楽しみがあります。
